- 2024年3月28日
受験勉強が3年生2月から始まるのは塾の事情
中学受験の勉強は、4年生から受験カリキュラムが開始するのがスタンダードです。
3年生からや、さらにもっと前から通塾を始めたとしても受験カリキュラムが開始するのは新4年生の2月です。
しかし、そこには塾業界の青田買い、収益アップなど、いろいろな事情が入り組んでいます。
私は、どの受験生でも新5年生から初めて大丈夫だと思っていますが、特に四谷大塚偏差値60未満の学校を目指すのであれば、5年生開始で全く問題ないと思っています。
上位クラスにいると学習内容が難しく、講師から理解しやすいように教わった方がスムーズに勉強できるという利点もありますが、中堅クラス以下は塾で勉強する必要があるとは思えません。
もちろん、みんなで勉強した方が精神的な負担がなくてやりやすいということならば、通塾するのも良いですが、通塾は必須ではありません。
選択肢の1つです。
とは言いましても、まったく塾に行かないと、不安になったりしますので、5年生の4月から受験勉強を開始して、6年生8月までで一通り学習して、6年生9月から通塾開始という作戦も有りだと思っています。
モチベーションややる気に関しましては5年生から受験勉強を開始するならば、子供の性格にもよりますが、あまり気にしなくて良いと思います。
小学校の算数も活かす
5年生4月開始という文字を見ると1年間ハンディキャップがあるような印象になりますが、そうでもありません。
小学校で学習する算数のカリキュラムとかなり近くなり、単元によっては小学校の算数が先行する場合もあります。
そうなりますと、導入はゆっくり丁寧に小学校で学べるので、受験カリキュラムから導入を外すことができます。
つまり、小学校の算数も有効活用することで、1年短くなった分をカバーするということです。
だれでも小学校で算数の授業を受けますので、それも活用するスタイルの方が理に適っているような気がしますが、いかがでしょうか。
中学受験勉強は早くて深い
受験算数は1980年代から盛んになり、当時は各公立小学校のトップ層が受験するものという風潮でしたので、受験算数のレベルは必然的に高くなりました。
大手塾の小学4年生用は、一般的には5年生くらいで学習するのがちょうど良いくらいです。
大手塾の小学4年生用の学習を4年生で取り組むと、ハードな学習になるので、理解は諦め、解き方を覚えていくような勉強になりがちです。
その質の低い学習をすることで、学習の仕方を履き違えてしまうと、中学受験だけではなく、中学生や高校生、または社会人になっても響きます。
背伸びして良い子と、しない方が良い子に分かれ、無難なのは背伸びしない学習です。
小学5年生になって、受験算数の小4用をスタートするのがちょうど良いです。
小学4年生の間は、計算と文章を丁寧に読んで考えることと、算数パズルのような思考系の問題を楽しく取り組むだけで十分です(個人的には「書き出し=場合の数」という分野の学習もお勧めしています)。
ここまで書いてきた学習プランは塾に行く期間が短くなるので、予算を下げることにもなりますが、学力的には廉価版ではなく、学力を身につけることを第一と考えても、有力なプランになると思います。
物事、先手必勝ということが多いですが、中学受験勉強に関しては、それは当てはまらないと考えています。